この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

こんにちは!アスペルガー娘たいちゃんと自閉症息子よーくんを子育て中のかばちゃんです。
発達障害をもつ子を育てていると、将来のことが心配になりますよね。
学校選びはもちろんですが、卒業後の進路が気になっている人も多いのではないでしょうか。
- 就労継続支援 A 型事業所を見学した感想は?
- 就労に向けていまからできることはある?
- B 型事業所や他のサービスとのちがいを知りたい
この記事では、発達障害の子を2人育てる私が就労継続支援 A 型事業所を見学した感想をお伝えします。
実際に働くときに必要になるスキルや、いまからできることも解説するので、少しずつ卒業後の未来をイメージできますよ。

でも、就労なんてまだ先の話でしょ?

そんなことないよ!早めに知っておくことで、将来への不安が少なくなるから!
先輩ママから「情報はできるだけ集めよ、体験は1つでも多くこなせ」といわれてきましたが、本当にその通りだと実感しています。
見学して就労へのイメージができたので、漠然とした不安が減り、とてもいい経験ができました。
就労継続支援 A 型事業所の環境や、実際に働く人を見学してきた生の声をお届けします!

今回私が見学してきた就労継続支援 A 型事業所は、老人ホームの厨房でのお仕事でした。
主な業務は食器の洗浄と、野菜の下処理、盛り付けなどです。

厨房だけでなく、共有スペースの清掃やシーツ交換などの業務もあるよ!
もし、自閉症息子のよーくんが働くとしたら……そんな視点で見学してきました!
暗くてドヨ~ンとした雰囲気なのかな……と身構えていたものの、まったくそんなことはなく、むしろ明るく誰もが働きやすい環境づくりをしてある事業所でした。

ここならよーくんも安心して働けそうだと感じたよ。
仕事内容は得意なことを活かせるように
仕事内容は1人ひとりの特性にあわせ、得意なことを活かせるような配置になっています。
厨房での業務といっても、さまざまな仕事があります。
- 食器を食洗器に入れる
- 洗い終わった食器を運ぶ
- 食材の下処理をする
- 下処理された食材を盛り付ける部屋に運ぶ

細かく役割が決まっているから、仕事中に迷うことがないね!
例えば……
- 黙々と作業するのが得意→ 1人で食器を食洗器に入れる
- 人とのふれあいが好き→ 2人で協力してお皿を運ぶ
それぞれの特性にあわせた仕事ができるので、負担になることも少ないです。

得意なことを活かせるなら、仕事も楽しくなるよね!
ちなみによーくんなら、食材の盛り付け業務が向いてそうだな~と感じました。
キッチンが見えるお店に行ったとき、ずーっと盛り付けしている店員さんをガン見してましたので……(笑)

上手に盛り付けできるの、すごいなぁ♪
視覚支援が充実している
見学した事業所では、視覚支援がかなり充実していました。
誰が見てもすぐにわかるように、あらゆるところで視覚支援があります。
- 食材には必ず名前の札をつける
- 備品の棚にはナンバリング
- 身だしなみチェックの写真をはる
- 立ち入り禁止区域は赤色で表記

はじめて行った私も、一瞬で理解できるほど視覚支援がいっぱい!
食材の名札や棚のナンバリングは品物を出し入れするときに役立つだけでなく、支援員さんが指示を出すときにも大活躍!

「2番の棚からとってきて!」と具体的に指示が出せるので、お互い悩まずにすみます。
視覚支援は誰にでも理解でき、働きやすくなるアイテムですね。
もっといろいろな場所で取り入れられたらいいのになぁ……と思います。

視覚支援の中でもすごい!と感じたのが、エプロンの色がちがうこと!
どういうことかというと、支援員さんと従業員のエプロンの色をわけることで、誰に指示をあおげばいいのかすぐにわかるから!
厨房での仕事なので、頭には髪が落ちないよう帽子を、口にはマスクを装着しています。
顔の部分で見えるのは「目」だけ……誰が誰だかわからないですよね?

文字を大きめにした名札もつけていますが、エプロンの色だけで判断できるのは助かります!
迷うことなく業務に集中できる工夫は、すばらしいと思いました。
環境整備がしっかりしている
毎日仕事をする中で大切なのが「職場の環境」です。
正直、事業所といえば暗くて散らかっている……そんな職場を想像していました。

実際に見学すると、そんなイメージはふっ飛びました!
- 明るい厨房内
- 冷暖房完備
- 整理整頓ができている

事業所は暗いと思われがちですが、全然そんなことないんですよ。
明るく清潔で、気持ちよく働ける環境だと思いました。
そして、仕事中に快適な温度を保てるように冷暖房を完備し、夏場にはスポットクーラーを、冬場には簡易ストーブを置いて従業員のみなさんが働きやすい環境になるよう工夫されています。

暑くても寒くてもパフォーマンスは落ちちゃうからね!
整理整頓がきちんとできているのもポイントです。
散らかった職場では気が散って仕事に集中できません。
いくら視覚支援が充実していても、整理整頓ができていなければ意味がありませんからね。
職場だけでなく、学校の教室や放課後デイでも、整理整頓ができているかは重要です。


働くときに、できたほうがいいことはありますか?

もちろんです!いまからでもできることなので、意識して取り組んでほしいと思います。
慌ただしくても、日常生活の中で少しずつ意識すれば取り組めることばかりです。
すべてのことを毎日意識できなくてもいいので、スモールステップで進めていきましょう。
働く意欲をもつ
まずは、働く意欲をもつことが大切です。
働く意欲とはここで働くんだ!という気持ちをもつことです。
- なぜここで働くのか
- 責任感や仕事に対する思い
この2つがある人とない人では、かなり仕事に差がでるそうです。

なぜ仕事をするのか、なぜ働く必要があるのかを理解してほしいと思います。
しかし、自宅で仕事をする私の背中を見て、子どもたちなりに働くとはどういうことかを感じとってくれていると思います。

お母さん、パソコン頑張って!いつもお仕事ありがとう!

ぼく、お手伝いしようか?
そんな風に声かけをしてくれます。
会社勤めの夫に対しても「お帰りなさい、お疲れさま!」と労いの言葉を忘れません。

すべてを理解できなくても、働く大人の姿を見せるのはプラスになるね!
また、外食に行ったときも「ここで働く人がいるから、おいしいご飯が食べられるんだよ」と話しています。
少しずつ「働くこと」を意識してくれるよう、要所要所で声かけをしていけたらいいですね。
自分の連絡は自分で入れる
他人とのコミュニケーションはもちろんですが、自分の連絡を自分でできることも重要です。

お休みの連絡やトラブルがあって始業時間に間に合わないといった連絡を、自分で入れられることです。
最近では電話だけでなく、さまざまな連絡手段があります。
職場の許可があるのなら、メールやLINEといった方法でもかまいません。

自分のことをきちんと相手に伝えるのは、働くうえで必要だね!
とはいえ、小学生のうちはお休みの連絡などを子ども自身で入れることは難しいですよね。
嫌なことをされたら「やめて」という、なにかをしてもらったら「ありがとう」を伝える。
とてもシンプルですが、働くうえでも生きていくうえでも大事なことですよね。

くり返すことで、だんだん自分の気持ちを伝えられるようになってきたよ!
また、子どもにいわれたひと言に傷ついたときも素直に「いまのひと言には傷ついた」と伝えます。
子どもだけでなく、親もしっかりと自分の気持ちを伝えるのも大切ですよ。
ルールやマナーを守る
ルールやマナーを守ることも、働くときに必要なスキルです。
当たり前ですが職場はたくさんの人が働く場所です。
職場ごとにルールがあり、働くときのマナーを守ることが求められます。

あまり難しく考えなくても大丈夫!時間を守ったり、お礼をきちんといえるだけでもちがいますよ。
集団生活が苦手でも、最低限のルールやマナーを守る意識はもちましょう。

必要な支援や配慮を受けながら、ゆっくり学んでいこう!
平日は30分、休日は1時間など、時間を区切って見せるように工夫しました。

ルールを破ると、1週間テレビ禁止令がでちゃう!
テレビやタブレット以外にも、約束事はいろいろあります。
家庭内といえども共同生活。家族4人が気持ちよく生活できるようルールやマナーは必要です。

家族だからこそ、思いやりをもって生活していきたいね!
まずは、家庭内での約束事を守れるように意識してみましょう。
自分のことは自分で決める
なぜここで働くのか、なぜここで働きたいと思ったのか……この問いにきちんと答えられる人は少ないそうです。
- お母さんが「ここで働きなさい」といったから
- ただ、なんとなく
- よくわからない

こんな風に答える人がほとんどみたいです……。
働くのは母親ではなく本人のはずです。
それなのにどこか他人事で「なんとなくここにいるだけ」のような印象を受けることが多くみられます。

子どものときから、自分で決めることを意識してください。
難しいことではありません。小さなことから子ども自身に決めてもらう練習をしましょう。
スーパーに行って子どもが欲しがるもの……それはおやつ!
毎回ではありませんが「今日はおやつを買うから、好きなの1つ選んでおいで」と子どもたちに声かけをします。

私が決めるのではなく、自分が食べたいおやつを自分で選ぶのがポイントだよ!
家の中では、ご飯のおかわりがいるのかいらないのか、何時から宿題をするのか、今日の服はどれを着るのか……すべて子どもたちが決めます。
なにかを決めたり選んだりするのは、日常生活の中にあふれています。
少しずつ意識して、子ども自身に決めてもらうようにしたいですね。

就労継続支援事業所には、A型とB型があります。

雇用契約のあるなしは有名だけど、ちがいはそれだけじゃないんだよ!
就労継続支援A型
- 雇用契約がある
- 支援を受けながら就労できる
- 各都道府県の最低賃金を保証
- 対象年齢は65歳未満
- 働く意欲のある人が対象
就労継続支援B型
- 雇用契約はない
- 体力や症状により一般就労が困難な人が対象
- 生産物や労働に対して工賃が支払われる
- 何歳でも可
- 働くペースを調節できる
就労継続支援B型事業所には、雇用契約がありません。
雇用契約をわかりやすくいうと、ここでお仕事頑張るから、ちゃんと決められたお給料を払ってねという契約です。

企業側の勝手な解雇の禁止、有給休暇、社会保険への加入など、働く人を守る制度が適用されるんだ!
雇用契約が結ばれると、最低賃金が保証されます。
しかし、雇用契約が結ばれないB型事業所は「工賃」として支払われるので、どうしても毎月にいただくお給料がA型よりも少なくなってしまいます。
工賃とは?
生産物や労働に対して支払われる報酬です。
ですが、B型事業所はお給料が少ないかわりに、年齢制限がありません。
体力や症状などに不安がある場合でも、自分のペースにあわせて働く時間や日数を調整できるメリットがあります。

仕事量を相談しながら無理なく働けるのは安心だね!
就労継続支援A型、B型事業所以外にも利用できるサービスはあります。
他のサービスも知りたい人は、下の「+ボタン」をタップしてくださいね!
就職するために必要なスキルを身につける場所。
利用期間は原則2年で、賃金は基本的に発生しません。(事業所によってはある場合も)
高校卒業後にすぐ就職するのが不安な人や、就職できなかった、または辞めてしまった人などが多く利用しています。
対象者は65歳未満の発達障害、知的障害、身体障害、精神障害の診断を受けている人です。
就労移行支援事業所を利用して就職した後、半年間は面談などのサポートがあります。
半年過ぎた後も相談できる場所がほしい人、サポートが必要な人が利用できるのが就労定着支援事業所です。
働く環境だけでなく、生活面などの不安も相談できます。
企業や関連機関に連絡をとり、必要な場合は新たに支援を提供してくれます。
対象者は就職後半年~3年、就労移行支援事業所や就労継続支援事業所から一般の障害者雇用で就職した人です。

就労継続支援A型事業所を見学して、よかったなと思いました。

早く情報にふれることで、未来への不安が少なくなるよ!
- 明るく清潔で視覚支援が充実している
- 働くときに必要なスキルがわかった
- いまから意識してできることはたくさんある
- 自閉症よーくんが働くイメージがもてた
- B型事業所とのちがいがわかった
子どもが小さいうちから将来の就労を考える……正直、荷が重いです。
小学校に入る前から子どもの居場所を探し続けてきた私たちにとって、ゴールが見えないマラソンをしているような気持になることもあるでしょう。
しかし、子どもの将来を決めるのは親ではありません。
子ども自身が「ここで働きたい」とはっきり意思表示ができるように、これからも向き合っていきたいと思います。

親がすべてを決めるのではなく、子どもが自分で決められるようにサポートしていきたいね!
焦らなくても大丈夫。ゆっくりと、スモールステップで歩んでいきましょうね!
いまがちょっとでも「悪くないじゃん!」そう思えるように……。
ではではっ!
カサンドラ症候群になった体験談を書籍にまとめました!
kindle unlimited に登録すると、無料で読めます。私がカサンドラ症候群の症状を改善した方法も解説しているので、ぜひ参考にしてください!
