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こんにちは、小学4年のアスペルガー娘と小学2年の自閉症息子を育てる現役母さん、かばちゃんです!!
児童発達支援や放課後デイなどのサービスを利用している人は多いですよね。
でもお迎えの時間が早かったり、送迎サービスがなかったりでまとまった時間が取れない人もいるのではないでしょうか。
そんなときに利用してほしいのが「移動支援」です。
- 移動支援ってどんなサービス?
- 誰でも利用できるの?
- 利用の仕方が知りたい
こうした疑問にお答えします。この記事を読めば移動支援を利用するまでにすることと、実際に移動支援を利用した結果がわかります。
結論からいうと、移動支援を利用して本当によかったです。
- 移動支援とはなにか?
- 行動援護、同行援護とのちがいについて
- 移動支援を利用できる対象者
- 移動支援の利用の仕方
- 移動支援を利用した体験談
福祉サービスはややこしいことが多いですが、できるだけわかりやすく解説していきます!!

移動支援とは、1人での外出が困難な障害者(児)に生活上必要な外出、社会活動への参加、余暇活動などの外出時にヘルパーを派遣し外出支援を行うサービスのことです。
役所や銀行、郵便局などのどうしても窓口に行く必要がある手続き、冠婚葬祭や投票、公園や映画に行くなども含まれます。
対象者は障害者(児)で市町村が外出時に支援が必要と認めた者となっていますが、移動支援は厚生労働省より各自治体に委託されたサービスなので、自治体によって対象者、外出範囲、利用時間などが大きく異なります。
必ずお住いの自治体に確認するようにしましょう。

私の住む自治体では、保護者の病気など緊急時に認められた場合のみ1ヵ月4回通学への利用が認められているよ。
移動支援の料金
移動支援の料金は自治体や各家庭の世帯収入によって変わります。
私が住む地域では30分ごとに料金が区切られており、利用者はその1割を負担します。
1時間利用して料金が4,000円だった場合、利用者は400円の支払いとなりますね。
また生活保護世帯や非課税世帯はこの限りではありません。
しかし、外出先で必要になる出費はヘルパーさんの分も負担する必要があります。
例えば映画を見るときのチケット代、動物園の入園料などはその場で支払わなければいけません。
必ず利用するときはペルパーさんの分もお金を用意しておきましょう。

車で出かける場合も別途料金が発生するよ!
行動援護や同行援護とのちがい
移動支援と同じようなサービスに「行動援護」と「同行援護」があります。
移動支援とよく似たサービスですが、大きくちがうのは全国どの市区町村でも同じ基準でサービスが受けられることです。
支援の内容は移動支援とほぼ同じですが、対象者は
障害支援区分が区分3以上
障害支援区分の認定調査項目のうち行動関連項目等(12項目)の合計点数が10点以上(障害児にあってはこれに相当する支援の度合)である者
厚生労働省 障害福祉サービスより引用
重度の知的障害や精神障害は行動援護の対象になります。

療育手帳B2のぼくは「移動支援」が対象だよ~。
同行援護は重度の視覚障害者が対象のサービスです。
行動援護と同様に全国どの市区町村でも同じ基準でサービスが受けられます。
視覚障害により、移動に著しい困難を有する障害者等
同行援護アセスメント調査票による、調査項目中「視力障害」、「視野障害」及び「夜盲」のいずれかが1点以上であり、かつ、「移動障害」の点数が1点以上の者
※ 障害支援区分の認定を必要としないものとする。
厚生労働省 障害福祉サービスより引用

ここからは移動支援の利用方法について解説します。
自治体によって対応が異なるので必ず同じようにいくとは限りませんが、参考になれば嬉しいです。
まずは担当の相談支援員に相談
申請書に必要事項を記載し、提出
受給者証ができるまでの間に移動支援を行う事業所を探します
受給者証が届けば事業所と契約し、利用を開始します
ざっくりいうとこんな感じです。
よーくんは療育手帳を取得していたのでスムーズに申請できました。
ちなみにたいちゃんは療育手帳を取得していませんが、診断がでていたのでこちらもスムーズに申請できました。
なので診断がなく通所受給者証だけの場合は、もしかしたら他で手続きが必要かもしれません。

申請の方法は参考までに、各自治体に問い合わせてみてね!

よーくんが4歳のころ、はじめて移動支援を申請しました。
そのときの体験談や、実際に利用してみてどうだったのかをお話します。

いろいろと…大変でしたよ…
移動支援を申請したときの話
よーくんが3歳のころ、9時~13時までの療育園に通っていました。
給食はあるものの、たいちゃんの幼稚園の送り迎えを考えると、あまりまとまった時間はありませんでした。

送り迎えと家事で、ゆっくりできる時間なんてない!
もう少し余裕がほしい…でもファミリーサポートに預ける勇気はない…。
いろいろ調べていく中で見つけたのが「移動支援」という福祉サービスでした。
さっそく相談支援員の先生に相談、すると返ってきたのは意外な答えで…。

移動支援はあまりおすすめしません。
支援員の質があまりよくないからです。
うーん…こういわれてしまうと途端に動けなくなります。
口には出さなくでも「そこまで楽したいの?」といわれているような気もしました。
モヤモヤした気持ちを抱えたまま、夫のかば太郎くんが入院したり、たいちゃんとの生活に限界を感じて助けを求めたりと日々綱渡り状態でした。
たいちゃんとの生活に限界がきた話はこちらで詳しく書いています。
【カサンドラ症候群】ってどんなもの?親子間でカサンドラ症候群になった体験談
やはり使えるものは使おう!!私が倒れたら元も子もないもの!!
そう思いもう一度相談支援員さんに相談、事情が事情なので力になってくれました。
移動支援の事業所探し
役所に足を運び、申請書類を記載した後まっているのは「事業所探し」です。
移動支援の事業所の探し方はいたってシンプル、役所でもらった一覧表の事業所に片っ端から電話です。

お決まりの探し方です(泣)
放課後デイを探すときと同じやり方ですね。詳しくはこちらを参考にしてください。
私が事業所を探すときに重視したのが
- 未就園児も対象
- 車での支援を行っている
- 家からの距離
- 移動範囲、曜日、時間の空き状況
未就園児も支援対象の事業所がかなり少なかったので、探すのに苦労しました。
一覧表の半分ぐらい電話して、全部断られ、ほとんど諦めモードの私…。

ここで最後、断られたら諦めよう…。
意を決してかけたのが今お世話になっている事業所です。
諦めなくてよかった!!
実際に利用してみて
利用を本格的にはじめる前に、事業所の代表と実際に支援してくださる方が自宅まできてヒアリングをしてくれました。
よーくんの特徴、性格、どの程度自立しているか、介助が必要になる場面はどんなときか、療育園での様子はどうか、など詳しく話します。
わからないことや不安に思っていることは丁寧に答えてもらい、とても安心しました。

細かくメモをとって、真剣に話を聞いてくれたよ!
最初は2時間ぐらいの利用から徐々にならし、今では13時~17時までの4時間ガッツリ利用しています。
でかける場所は完全によーくんにお任せ、好きな場所にいき思いっきり遊んできます。
最初は遠慮していたよーくんも次第に支援員さんと仲良くなり、家にきてくれるのを楽しみにしている姿も。

今日は○○さんきてくれるの?どこにいこうかなぁ~♪
親の都合や時間に振り回されることがないので、自分の好きな場所にいけることはよーくんにとってとても嬉しかったみたいです。

ここからはよーくんが4歳のときから利用している移動支援のメリットとデメリットを紹介します。
自治体によってちがう部分もありますが、参考になれば嬉しいです。
移動支援のデメリット
私が考える移動支援のデメリットはこちらです。
- 事業所探しがとにかく大変
- 頻繁には利用できない
- 原則家から家までの利用
①事業所探しがとにかく大変
体験談でもお話しましたが、とにかく事業所探しは本当に大変!!
片っ端から電話をかけて連続で断られると心が折れます。
諦めない気持ちも大切ですが、先輩ママさんで利用している人がいれば話を聞いてみましょう。
口コミも聞けるし、上手くいけば紹介してくれるかもしれません。
②頻繁には利用できない
どの事業所もギリギリで回しているところが多いため、頻繁に利用できる可能性は少ないでしょう。
よーくんも月に1~2回が限界です。
どうしても頻繁に利用したい場合は、事業所の併用を考えてみてください。

料金もかかってくるので、バランスが大事だね!
③原則家から家までの利用
私の住む自治体では、家から出発して家に帰るのが基本です。
つまり、支援員さんは療育園に迎えにいってそのまま移動支援にいくことはできません。
療育の後に利用したいのなら、迎えにいって家に戻り、その後また家まで支援員さんに迎えにきてもらう必要があります。
移動支援のメリット
私が考える移動支援のメリットはこちらです。
- 子どものいきたい場所にいける
- 利用している間、好きなことができる
- 家族と先生以外の大人と接する練習になる
- 罪悪感がない
①子どものいきたい場所にいける
おでかけとなると、どうしても親の都合や兄弟の都合、時間の都合などでいける場所は限られてしまうもの。
しかし移動支援は子どもが本当にいきたい場所で思いっきり遊ぶことができます。
体力のない私では連れていけない大きな公園も、遠くてなかなかいけない公園も、移動支援のときは遠慮なくリクエスト!!
目いっぱい遊んでよーくんも大満足しています。
②利用している間、好きなことができる
子どもがでかけている間、親は好きなことができます。
普段できない家事をやるもよし、兄弟とでかけるもよし、家でゆっくり休むもよし、自由に時間を使えます。
自分のための時間は必要です。しっかり確保してくださいね。

私は家でゴロゴロしてるよ!
③ 家族と先生以外の大人と接する練習になる
子どもと接している大人は家族と先生がほとんどではないでしょうか?
他人とかかわることってなかなかないですよね。
移動支援では家族でもなく、先生でもなく、1人の大人の人と接する貴重な時間が確保できます。
同年代の子どもとは学校などで距離感をつかむ練習ができますが、他人、しかも大人となると先生以外では練習する機会はほとんどありません。
移動支援では、人間関係のきずきかたを学ぶ大切な勉強ができます。
④罪悪感がない
家族に預けて自由な時間をゲットすることに罪悪感を感じるお母さんは意外と多いはず。
実際私も実家に預けて長時間でかけるのはものすごく気が引けます。
移動支援ではお金を払って子どもとでかけてもらうので、罪悪感を感じることはありません。
後ろめたい気持ちになることも全くないので、本当の意味で気持ちも休まりますよ。

本来、罪悪感を感じる必要ないんだけどね…。

福祉サービスはややこしいものが多く、こちらから働きかけないと誰も教えてくれないのが現状です。
発達障害児を育てるのは母親1人では絶対に無理です。「楽をしている」そんな風に思わないでください。
移動支援は事業所を探しが大変だったり、原則家から家までの利用だったりとデメリットもありますが、それ以上にメリットもたくさんあります。
普段連れていけない場所に連れていってくれる、子どもの人間関係を築く練習になる、なにより罪悪感なく自由時間をゲットできます。

自分が思っている以上に、疲れてるはずだよ!
自分の時間がなく、ツライ思いをしているお母さんが少しでも楽になるようにぜひ移動支援の利用を検討してくださいね。
ここに記載した利用方法などは私の住む自治体のほんの一例です。
必ず自分が住む自治体に問い合わせてくださいね。