
こんにちは!アスペルガー娘たいちゃんと自閉症息子よーくんを子育て中のかばちゃんです。
「アスペルガー症候群」を知っていますか?
コミュニケーションが苦手、こだわりなど自閉症の要素はあるものの、言葉の発達や知的に遅れが見られないことが特徴です。
正式な診断名ではなく、現在は「自閉症スペクトラム障害」に統一されていますが「アスペルガー症候群」の言葉は今でもよく使われています。
- アスペルガー症候群ってなに?
- どんな特徴があるの?
- アスペルガー症候群の子育てで気をつけている対応を知りたい
私はアスペルガー症候群の娘、たいちゃんを育てています。その中で1番疑問に思ったことは「なぜ、女の子の発達障害は見落とされやすいのか」でした。
この記事では、アスペルガー症候群についてと、発達障害の中でもとくにわかりにくい女の子のアスペルガー症候群の特徴を実体験をもとに解説します。

アスペルガー娘たいちゃんの子育てで、気をつけていることも紹介するよ!
おしゃべりはできるのに会話にならない、心が通じ合っている気がしない、そんな風に悩んでいる人はぜひ最後まで読んでくださいね。

アスペルガー症候群は、古い診断名(ICD-10。DSM-Ⅳではアスペルガー障害と表記)で、現在は自閉症スペクトラム障害(DSM-5)に含まれる障害です。
対人関係の障害やパターン化した興味や活動という自閉症の特徴はありつつ、言葉の発達や知的発達に遅れが見られないことが特徴です。
LITALICOジュニアより引用
たいちゃんはアスペルガー症候群ですが、正式な診断名は「自閉症スペクトラム障害」です。

タイプは全然ちがうけど、たいちゃんもよーくんも診断名は同じなんだよ。
よーくんと大きくちがうのは、言葉の発達や知的に遅れが見られなかったこと。
こだわりや気になる点はあっても、なかなか診断がおりず周りの理解も得られませんでした。
たいちゃんが診断にいたった経緯はこちらで詳しく書いています。


アスペルガー症候群の特徴を解説します。
一般的によくいわれる特徴と、気づかれにくい女の子に見られる特徴を比べてみてください。
一般的なアスペルガー症候群の特徴
一般的によくいわれるアスペルガー症候群の特徴です。
- 相手の反応や気持ちを察するのが苦手
- 一方的にしゃべってしまう
- 冗談が通じない
- 知的な遅れや言葉の発達に遅れはない
- こだわりが強い
対人でのコミュニケーションに問題が起きる場合が多い印象です。
知的な遅れや言葉の発達に遅れがないため、会話はできるずなのに上手くかみあわない。
すべてが当てはまるわけではありませんが、よくみられる特徴です。
女の子のアスペルガー症候群の特徴
続いて気づかれにくい女の子のアスペルガー症候群の特徴です。
- 多動や他害がない
- 口の多動、頭の中の多動
- 適当がわからない
- ガールズトークができない
- 数字や記号といった特定の物にこだわりがない
- 感覚が過敏だったり、にぶかったりする
あれ?と思う場面はあっても「子どもだから、まだ小さいから」といって見逃されがちなものばかりです。

たいちゃんも数字や記号にこだわりがなく「よくしゃべる子」ぐらいの認識しかされなかったよ。
幼少期のころは活発で友達も多く、先生の手伝いもすすんでする、いわゆる「よくできる子」でした。幼稚園ぐらいの年齢だと、そうそう気づいてはもらえません。
しかし家に帰ると、口は多動でよくしゃべるのに会話にならない、ルーティーンにこだわりがあるので急な予定変更は受け入れてもらえないなど、特性がガッツリでてきます。

特性が外で目立たないのも、気づかれにくい原因の1つだね。
「外の顔」と「家での顔」を無意識に使い分けができるのも、女の子に多い特徴です。
これでは親も混乱し「あれ?」と思っても、外での対応をみて「勘違いかな…?」を繰り返します。
しかし小学生になると、外でも「あれ?」と思われることが増えてきました。
お友達と会話にならない、勉強についていけない、学校で上手くいかないから家でも荒れる。
「学校」という今までにない環境で過ごすことは、たいちゃんにとってとてつもなく大変なことでした。

小学生になってから発達障害に気づくケースは少なくないよ。
できることなら幼少期から療育を受けさせてあげたかったと今でも後悔しています。それだけ女の子のアスペルガー症候群は、気づかれにくいのです。
また幼少期のころから感覚に過敏さがあり、着られる服はかなり限られていました。感覚過敏についてはこちらで詳しく解説しています。


ここからはアスペルガー娘たいちゃんの対応で気をつけていることを解説します。はっきりいって自閉症息子よーくんより対応は難しいです!
今も試行錯誤している途中ですが、同じように悩む人に少しでも役に立てればと思います。
ストレートな物言いには「アイメッセージ」
たいちゃんは悪気なくストレートな物言いで、人を傷つけてしまいます。悪気がなければいいのか、いいえダメです。
よくない発言のすぐ後に「私は傷ついた」というアイメッセージを発信する。
対応は非常にシンプルで、ポイントはすぐに答えること!

すぐにいってくれないと、覚えてないから!
そして必ずあなたの言葉で私は傷ついたと伝えます。微妙なニュアンスでは理解できないため、はっきりと言葉にすることが大切です。

「そんなこと言っちゃだめだよ」では伝わらない!
アスペルガー症候群の子どもの話し方についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
対応の仕方も解説しているので、ぜひ参考にしてください。

1つの話題が終わったことを教える
会話の中で1つの話題が終わるタイミングってありますよね?
「はい、ここまでー!」みたいに明確な線引きはないものの、なんとなく「あっ終わったな」と感じるものです。
たいちゃんは話題が終わったタイミングがわからず、永遠と同じ話題の会話を続けてしまいます。
「その話は終わったよ!」と終了を告げる。
「もうその話は終わった」と告げると、意外にもすんなり話すのをやめます。少し、バツが悪そうな表情を浮かべながら(笑)

会話の流れが読めないと、ガールズトークができないからね!
ただ私もガールズトークは苦手なため、そこまで重要視しているわけではありません。たいちゃんと日々勉強中です。
なんとなくでもいいので、少しずつ身につけてほしいと思います。
あいまいな対応はしない
たいちゃんはあいまいな対応を1番嫌います。そしてあいまいな対応をした大人は信用できません。
黒か、白か、はっきりしないと気持ち悪いのでしょう。
細かくルールを決めて、弟よーくんにも徹底させる。
わかりやすいのはテレビの時間。平日と土曜日は朝と晩に30分ずつ、日曜日は1時間ずつ、我が家では鉄のおきてです。

さらにテレビとタブレットを連続で使う場合は、15分の休憩を義務付けています!
この鉄のおきては親が勝手に決めたものではなく、子どもたちと話し合って決めたものです。本人たちも納得しているので、不満もでません。

ちなみに鉄のおきてを破ると、1週間テレビとタブレット禁止になるよ!
定着するまでは紙に書いて見えるところにはっておき、その都度確認するようにしました。
また日常生活のルール化は他の場面でも有効です。
- おやつは宿題が終わってから
- お出かけ前は必ずトイレに行く
- 自由時間は用意が終わってから
当たり前のことに思えても、細かくルール化することで日々のルーティーンを上手くこなせるようになりました。

でも、あまりルール化しすぎたら融通がきかなくなるんじゃ…?
こう思っている人もいるでしょう。私も同じことを思っていました。
しかし、自閉症(アスペルガー症候群)の特性では「適当」や「適度に」といった言葉を理解するのはとても難しいものです。子どもなら、なおのこと。
ルールを明確に決めた方が、安定して過ごせています。そのおかげか、学校生活でもいい変化がありました。
学校では細かいルールをすべて明確にすることは難しく、ときにあいまいな対応になってしまいます。
そんなときでも「まぁいいか」と思えることが増えてきました。

信用できる先生なら、あいまいな対応でも「まぁいいか」って思える!
納得できないことでも、自分なりに決着をつけるいい練習になっています。

日々、安定して過ごせているからこその変化だね!
- 現在は「自閉症スペクトラム障害」と表現する
- 知的な遅れや言葉の遅れはないが、自閉症の特徴がみられる
- 女の子は気づかれにくく、親が疲弊しやすい
- ストレートな物言いにはアイメッセージで「私は傷ついた」と伝える
- 終わった話を永遠にする前に「その話は終わった」と告げる
- あいまいな対応はせず、明確にルール化する
アスペルガー症候群についてや、気づかれにくい女の子の特徴、たいちゃんへの対応について解説してきました。
ひとりひとりちがうので、ここで解説した特徴にすべてが当てはまるわけではありません。
解決策も試行錯誤した中でたいちゃんにハマったものを紹介しました。

1つでもハマるものがあれば、なにかのキッカケになれば嬉しいです!
アスペルガー症候群の女の子は子どものころに見過ごされ、大人になってから気づくことが多いです。本人も生きづらさを抱えたまま過ごす日々はとてもツライことでしょう。
支援につながることでツラさや生きづらさを軽減できます。迷うこともあると思いますが、これだけは心にとめておいてください。
今がちょっとでも「悪くないじゃん!」そう思えるように…。
ではではっ!